もう1人のボク
「マンションでの1人暮らしには慣れたかね?」

「ええ、何とか。いろいろと大変なことは多いですけど」

「あら、でもちゃんと朝食を作って食べているなんて感心だわ。アタシなんてめんどくさくって、しょっちゅう抜いちゃうから」

「あっ、すみません。今片付けます!」

慌てて食器を下げて、コーヒーカップを二つ棚から取り出した。

「お2人とも、ブラックコーヒーでよかったんですよね?」

「ああ、すまないね」

「お願いね~」

コーヒーを淹れながら、僕はいろいろな考えを巡らせていた。

まさかまたボクが何かしたのか?

…でもそんなことない。

そう、信じたい!
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