天国のポスト
男は少し黄ばんだ空の大きな袋の口を固くしめ、肩にかけた。







最後にポストをひとなでして、背を向け歩きだした。








そこにバイクはない。






自転車もない。







男はただ歩く。






途中口笛を吹きだした。メロディが風に乗って、空へと舞っていく。







< 2 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop