恋愛マニュアル



両手を塞がれても両足は自由。



右足で思いっきり宮村浩太のわき腹を蹴ってやった。



「っっ!!」



お腹を抱えてベッドの上でうずくまる宮村浩太を横目に、急いでベッドから降りた。




「ってーな…ケホ、何すんだよ。」



お腹を押さえながらこちらを睨みつける。




が、



「何すんだよって…こっちのセリフなんですけど!」



いきなりあんなことしておいてよくもまあ、こう平然としていられるわ。




「んだよ、ちょっとからかっただけじゃねーか。」



未だにわき腹をさすりながら立ち上がる宮村浩太。


当然、嫌な予感がするあたしは一歩引く。



また一歩と近づいてくる宮村浩太に昨日の光景が頭の中でフラッシュバック。


と思ったのも束の間。



またもや壁に追い詰められてしまった。




キュッと唇をかみ締めて負けない!というかのように、キッと睨みつけるあたし。




「ふ…何、本気にしたとか?」



また鼻で笑われた。





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