ストリートチルドレン
ふかふかのふとんでねたい
いえがほしい
かぞくが、ほしい――・・・
「ラオ!」
「ん・・・・・」
私はまだ寝ぼけていた
ガヨンに、起こされた
「ラオちゃん、久しぶり」
目の前には、おじさんの笑顔
やった、食べ物、もらえる
「前の競争、おぼえてるかな?」
ジェスチャーでの会話
私は思いっきり、首を縦に振る
ガヨンもちょっと頷いた
「じゃあ、スタート!」
先におじさんに触れたほうが勝ち
私は本気で走った
勝ったのは私だった
ガヨン、てかげんしたの?
なんで
「ラオちゃん、じゃあ行こう」
おじさんは大きな箱に私をいれる
わたしはふいにガヨンに触れたくなった
「ガヨン!私は絶対帰ってくるからね!おみやげも、持って帰ってくるからね!」
ガヨンは、笑っていた
なんでだろう、
とっても、悲しそう
また、絶対会えるよ
待っててね・・・・・・
気づいた時には、もう箱は走っていた