【短】最高の一日
高
―――――…
―――――――………
「…落ち着いたか?」
いつもより穏やかな相楽の声。
私の頭の上にあった左手は、
私が泣きやむと同時に
そっと離れていった。
「うん…ありがと」
私は泣き過ぎて掠れた声で、
そう返事をした。
「あぁ、礼には及ばない。
……もうこんな時間か。
今日は家まで送ろう」
相楽は静かに言って立ち上がり、
座っている私に手を差し出した。
その手を握ろうとして、
私はあることに気づく。
「相楽、部活は!?」
.