【短】最高の一日
の
私は相楽に、全て打ち明けた。
ずっと前から、
好きだった人がいたこと。
その人に告白しようと、
つい最近決心したこと。
そして今日の昼休みに、彼が
自分の友達とキスしているのを
偶然見てしまったこと――…。
「惨めだよね、私。
こんなことになるなんてさ」
ホント、惨めすぎて笑える。
ずっと温めていたこの想いが、
こんな形で壊れてしまうなんて。
「………………」
「あーあ。
せめて告白位はしたかったなぁ」
吐き出した言葉は、
オレンジ色の空に溶けて消えた。
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