雨のち晴れ
姉達と頻繁に会うようになった頃―。
姉達の家に泊まりに行く事になった。

あの家には父がいる―。

でも不思議と不安なんてなかった。
お姉ちゃんと一緒だったから。

久しぶりに見た父の姿は
何も変わってなかった。

相変わらず周りからお金を借り、酒を飲んでいた。

せっかくお泊まりに来たのに全然楽しめなかった。

お父さん―。

全てお父さんが悪い訳ぢゃないよ。

でもね。

少しは反省してて欲しかったんだ。

父親らしい事なんて
してもらった事がない。

期待なんかしてない。

でも一歩でも前に進んでて欲しかったんだ―。
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