雨のち晴れ
父の暴力に耐えきれず、ついに母は家を出た。

あたし達を残して―。

いつも笑いの耐えなかった部屋は静まり帰り
雨の音だけがむなしく響いていた―。

「いってらっしゃい」

「おかえり」

当たり前の様に聞いてた

その言葉が

欲しくて

欲しくて

心の中で泣き叫んでいた。
まるでどしゃ降りの

雨の様に―。
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