雨のち晴れ
それから数日が経ち、あたしは自分の過去を彼に話した。

母が出ていった時の事。

父と姉達が出ていった時の事。

イジメにあった事。

借金の事。

祖父の家で暮らした事。

姉の家出の事。

援助してた事。

リスカした事。

全てを話した。

あたしの気持ちと一緒に―
話終えた後の彼の目には涙が溢れ出ていた。

そっとあたしを抱き寄せ、何も言わずに泣いてくれた。

あたしの為に泣いてくれている彼を見た時、話して良かったと思った。

誰も信用出来なくて
心を開いた人なんていなかった。

こんなにも人を好きになった事なんてなかった。

あなたに逢えて良かった。

あたしの全てを受け入れてくれてありがとう―。
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