雨のち晴れ
母がいなくなってから
数日が過ぎたある日。

父は女を作った。

暴力、母が出ていった事、女を作った事。

父の行動が全く理解出来なかった。

いつしか父に対し
大きな憎しみが生まれた。

(お父さんが出ていけば良かったのに。)

そう思ってた。

そして
あたし達を
おいて出ていった
母の気持ちも分からなかった。

(今何してるのかな?)

母の行方も
安否も
全く分からなかった。

応答がない事ぐらい分かってた。
それでも
少しでもいいから
声が聞きたくて
何度も何度も電話した。


(お母さんに逢いたい)

母への気持ちが強くなり

幼いあたしの心は

虚しさと腹立たしさ

憎しみと寂しさで

押し潰されそうだった。
< 4 / 52 >

この作品をシェア

pagetop