雨のち晴れ
あたしが考えていた事が現実になる日は遠くはなかった―。

母方の祖父の家で
お世話になり、あたしはそれなりに満足していた。

でも年頃の姉達は
友達や彼氏と遊びたくて
仕方なかったのだろう。

またしても夜遊びが頻繁になった。

それを知った父は
姉達と一緒に遠い所へ出稼ぎに行く事にした。

借金もある。

迷惑もかけられない。

分かってる。

あたしはまだ働けない。

学校もある。

足手まといになるだけ。

お金がかかるだけ。

連れてって…!

なんて言えるはずがなかった。

とうとう家族はバラバラ

あたしは

1人ぼっち―。
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