野獣、時々、王子様。
「サイテーっ!!!」
「会長に向かってその言い方はないだろ」
「そんなの…関係ない!
返せ!私のファーストキス!」
「返せるわけないだろ?
なんならもう一回してやろうか?」
ほんと、ありえない。
こんな男に恋した私がバカだった。
人のファーストキスを平気で奪う、サイテー野郎。
「…血でもなんでも…吹き出ちゃえ」
私は押さえていたタオルを投げつけその場を去った。
ありえない、ありえない、ありえない!
会長のバカ!