野獣、時々、王子様。
やっとついた頃には乱闘なんてやってなくて。
何事もなかったかのように全てが終わっていた。
「あ…れ?乱闘…」
「どうしたんですか?」
突然、後ろから声をかけられ振り向く私。
そこに立っていたのは…生徒会長の一ノ瀬雄大。
いつも、キラッと光るめがねをかけているのに今日はかけていない。
「もしかして…乱闘に気づきましたか?」
「乱闘?…もしかしてこれのこと?」
体育館倉庫の中に傷だらけの男達が山積みされていた。