野獣、時々、王子様。



「…えーっと…」


「それが言いたかっただけ。別にお前のこと嫌ってるとかじゃないから」


会長は私の涙の理由、わかってたんだ。


よかった。
嫌われてなくて本当によかった。


心からそう思った。


「…はい」


「俺と寝るよな?」


「なにもしなければ…」


「はいはい」



会長は適当に返事をして私をベッドに引き寄せた。
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