野獣、時々、王子様。



そんな情報、どこから聞いた?

世の中、物騒になったもんだ。



「じゃあ遠慮なくさせてもらうってわけか」

大杉は拳を握って笑っている。


……きもちわるい。
なんか、この人、おかしい。


今すぐここから逃げ出したい。

私は一瞬の隙を見て教室から出た。



「はい、ちょっと待て」

だけど一瞬にして連れ戻された。



なんだか怖くなってきた。

まだ一度も体験したことないような恐怖。
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