雪姫炎上
なぜSPに無礼を働いてはならないのか。
烈が暴れるのをやめて、白髪女を見る。たらんと突っ立った女に姫が抱きついていた。
振り向いた姫が、緊張した顔を僅かにほころばせる。

「ごめんなさい。椿ちゃんは私の親友なの。許してあげて?」

(可愛い上に、優しくて、謙虚だ…!)
烈は、完全に姫の魅力にやられて、大人しく引き下がった。

「雪、だからおっさんに構うなって!勘違いしてストーカーにでもなられたら、どうずるんだ!」
「もう、椿ちゃんは、すぐそういう事いうんだから。めっ!」


椿は、姫に優しく叱られて、渋々悪態を付くのをやめた。
姫の魅力にやられているのは、椿も同じらしい。

(なるほど、静が姫の熱狂的信者な訳がわかった気がする。)
育ちとか器とか器量とかいうのは、こういう事なんだろうと烈は、着ぐるみの中で頷いた。



狭山椿

16歳、県立畠中高校1年。身長155cm。姫の乳姉妹として、物心つく前から城に住まう。白髪が地毛なのかウィッグなのかは不明。
< 13 / 13 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

脳内☆彼氏
eura/著

総文字数/16,403

青春・友情27ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop