イチノの日常
 弟達の背後からキラリと一瞬、何かが光った!

「ゴラ゙ァッ!食ったら一人100円なっ!」

 三女はお金を要求してきた。

「は?!意味よ、ママンが買ってきたのに!?」

 もちろん長男は対抗してくる。

「マジ、何でお前に払わんといけん?」

 次男坊は一人なら大人しく言う事を聞く子だが、兄が一緒だと強くなる。

「はぁ?!嫌だったらちゃんと分けてから食べれ!」

 三女は決して自分から分けようとは言わない。

「は?イヤダ、メンドくさい」

「マジでよ、だったらお前が分けれ」

 そう言って次男坊は、開封したポテチ袋を三女に突き出した。

「イヤダ、メンドくさい」

 一切家事を手伝わない(調理科なのに)三女は言った。

「んもうっ、煩いから早く誰か分けなさい!」

 母も決して自分から分けようとは言わない。
< 4 / 30 >

この作品をシェア

pagetop