one's ~いつかの空へ~
『みんな知ってたと思うけど、今日からこのクラスに新しい仲間が一人、加わることになりました』
言葉と同時に皆の視線が再び僕に移る。
先生が合図のように後ろから肩を優しく叩いた。
『…白山 浩輝(こうき)といいます。よろしくお願いします』
僕は軽く一礼をする。
隣同士で話をする声が微かに聞こえた。
何を言われてるのかは分からないけど、いつ聞いてもあまりいい気分にはなれない。
『ちなみに白山君は本を読むのが好きだそうです、みんな良い本があったら紹介してみてね』