鋭く甘い視線の先の獲物



―――パンッ!!パンッ!!―――




初めて聞く大きな音と共に、火薬の匂いが鼻についた。




「……っ……ゆ…」


「桜、悪いな」




一瞬何が起きたのかわからず、声を発せ様とするも声が出ない。


ただ鮮明に見えたのは、彼が初めて口元を吊り上げ悪魔の様な不適な笑みを浮かべていた事。


そして彼は私の目の前で誰かと連絡を取り『女、用意した』と電話をかけながら、寝室を後にした。



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