鋭く甘い視線の先の獲物


「お前から来るなんざ珍しいな」


「……今日だけね」


「フッ。やりてぇのか?」


「まさか。それはないわ」


「…変な女」




きっと、色男に理由を聞いてもはぐらかすばかりで教えてはくれない。


言葉で伝えられないのなら、直接の温もりで伝えてあげたい。


私が居る事。


色男はいつもの様にムードをぶち壊す様な事を言いながらも


私の手を握り返してくれた。



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