鋭く甘い視線の先の獲物


もう、片桐が今にものびてしまいそうになった時…恭也さんはポケットから銃を取り出した矢先、バタバタと警察が入って来た。


きっと、慎矢が連絡したのね。


恭也さん…本気で片桐を…?
銃を握る手は血まみれになり、返り血を顔や服に浴びてる。


それでもまだ怒りはおさまらないのか、事務所にあった椅子を勢いよく蹴り飛ばし事務所から出て行く。


私は後ろから小走りで着いて行くと、車の前でピタッと足を止めた。




「…何故お前がここにいる?」


「…それは」


「…着いて来るな」




恭也さんは私に見向きをしないでベンツに乗り込み走り去ってしまった…。



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