鋭く甘い視線の先の獲物

「…お前を連れて来た理由か」


「ええ。そう」


「遊郭行くのが面倒くせぇから」




色男は私の手首を引き寄せると、トサッとベッドへと乱暴に押し倒した。


遊郭…?
遊女達が沢山いる所…。
男が女の体を買う場所。




「…いいえ。違う。今のは思い付きで言った事でしょう?」


「…いいや。本音だがな」




色男は私に覆いかぶさったまま離れようとはしない。


それどころか足を絡めながら私の表情をじっと見下ろしている。


< 31 / 268 >

この作品をシェア

pagetop