鋭く甘い視線の先の獲物

「……震えてんのか?」


「は、早くどいてっ!!」




私は無理矢理、色男を突き飛ばしベッドへ座るとぐっと握り拳を作る。


早く…おさまって…。
何でもないんだから…。
早く…早く…。


少しずつ胸の鼓動は穏やかに変わって落ち着いて行く。


私は精神をなんとか無にしようと、瞳を閉じて落ち着かせた…。



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