鋭く甘い視線の先の獲物

駅長室で暫くすると痴漢男は警察へと身柄を引き渡された。



「さっきは、ありがとう」

「嫌…助けなかった方がよかったんじゃねぇの?」

「は?どういう意味よ?私が痴漢を待ってたって言うの?」

「まあな」

「そんな訳ないじゃないっ!!あれは、仕方な……何でもないわ。とにかく、ありがとう」


仕方ないとか言い訳しても毒舌な事言われても嫌だし。ここは穏便に済ませて帰る事にしよう。


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