鋭く甘い視線の先の獲物
私情を挟まないのが私の仕事へのポリシーだから…。
仕事の為だと思えば、あの男に会う事なんてどうって事ない。
これは仕事なんだから。
人の命がかかってる。
大切な任務だから。
「潜入…大丈夫か?」
「ええ。もちろん」
「…俺達がいるから何も心配するな。危険だと判断したら容赦なく確保に向かう」
「ええ。お願いね」
私はロッカーでスーツを脱ぐと、普段着に着替えて盗聴マイクをスカートの裏に貼付けた。