鋭く甘い視線の先の獲物
「…今日はいい。明日以降でいいわ」
「…そうか。なら、風呂入って寝る」
色男は立ち上がるとカッターシャツを開けさせながら浴室へ向かう時、私は色男の首元が気になった。
引っ掻かれた様な跡がある。
それも、血が滲んでいるのを見ればまだ新しい傷だって事がわかる。
それにほんのりとだけど、女物の香水の残り香がした。
やっぱり女だったのか。
だけど、あの傷はなんだろう。
どうして首元に傷が…。