TERRIBLE*CASTLE
しばらくリウラはベンチでうずくまっていた。
凛とした美しい顔も涙でぐしゃぐしゃになっていた。
普段走らないので足は真っ赤にはれ上がっていた。
細く綺麗なストレートの髪も乱れていた。
この時リウラは7年前以来初めて泣いた。今までたまっていたものも一緒にあふれでてきた。
空を見上げれば雲から月が見え隠れし、紺色の空に無数の輝きが満ちていた。
リウラは城に帰ろうともせずたったひとりで夜空を眺めた。