らばー・HERO
「優華ぁ!いっしょに帰ろー?」
放課後の教室。
昼間とは違って静かな教室にあたしを呼ぶ声が響いた。
「・・うん」
あたしはうなずいた。
荷物を入れてたカバンを手にして席を立つ。
「優華さ、今日は他校から果たし状来てたじゃん」
廊下で並んで歩く。
隣でさっきからあたしと話してるのは、親友の凛。
あたしとは正反対で
いつも元気で裏表がなくて誰にでも優しい。
だからすごく
人に好かれてる。
なのにあたしなんかにいつもかまってくれてる。
ホントにいいヤツ。
「うん。どーせ多勢でせめてくるんでしょ。あーありえない」
毎日のケンカにも、もうそろそろ飽きてきた。
だって弱いやつばっかだもん。
眠気覚ましにもなんない。
「強いヤツはいいよねー。そんなセリフが言えてっ」
「いや・・あたしはそんなつもりないよ?」
「分かってるけど?」
ホッ