小さな約束
「とりあえず食うか。」
日陽の手からオムライスを受け取り、キッチンへ行くと、私達はオムライスを食べ始めた。
♪ピロリン
聞いたことがあるような、ゲームの効果音が、テーブルの上に置いてあった日陽のケータイから聞こえだした。
「…。」
日陽がめんどくさそうにケータイを開けた。
…さっきのとは音が違うから、メールだろう。
…メールみたいな…。
…
あれ?今一年生の姿だから、別に見ても怒られないかもっ?!
私はコッソリと日陽に近づくと、ノソッとケータイを覗いた。
「だれぇ〜?」
「ん?お前は知らないこ。」
ちっ。さっさと教えてよっ。
「いいからおしえてぇ!」
ちょっと強く言うと、日陽は困り気味に、「美香って子。」と、小さくつぶやいた。
やっぱり美香なのか…。
私がメールを覗いても全然怒るふうがないので、私は、今度は堂々とメールを見た。
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受信:☆今日は楽しかったねぇ私、日陽がもっと大好きになっちゃったぁ責任取ってよねぇ
じゃあ、お休みなさい
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えっ!!いつもの美香とは全然違う。
私に美香からメールが来ても、絵文字なんてよくついて二個…。
私どんだけ嫌われてるんだよ…。
日陽どんなに好かれてるんだよ…。
と、私は複雑な心境になりながらも、疑問に思った事を日陽に質問した。
「この人とは、どんか関係?」
「…。」
しまった、と思った。