あたしが恋した日

「確かこの辺から聴こえたような・・・」


きょろきょろしてると
座っている男の子ひとり。


あたしはすぐさま駆け寄った。


「あのー、聴いててもいいですか?」


顔をあげた男の子は
肌が白くて顔も整っていて
世間でいう草食系男子って
感じの男の子だった。

もてそう~、とおもったのが第一印象。

『あ~、ごめんなさい。
ちょっと今日はギターの弦が切れちゃって・・・』

「そうなんですか~。」

と思って指先を見ると血がでてた。


「あっ!大丈夫ですか?」

といってさっき買った黒猫のハンカチで
血を拭いた。

『え!?あぁ弦で切っちゃったんですね~。
てか、それ大丈夫ですか!?新品ぽいけど・・・
すいません・・・。』

「大丈夫ですよ!血止まった~♪よかったあ~。」


血がとまってほんと安心した。

『ほんとにありがとうございます。』

「いえいえ。いつもここでやってるんですか?」

『週に一回やってますよ!』

「じゃあ!また来ます!!」

『え・あ、あの!名前は?』

「あやかです。桜木あやか」

『あの、ハンカチのお礼と
いうかお詫びというか、します!!

よかったらメアド教えてもらえませんか・・?』

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