あたらしい世界
3・Hangover
「もえぎちゃーん。朝ですよー」
んー……誰?
私、一人暮らしだから、起こしてくれる人なんていないはず――……。
ぱち。
私は目を開けた。
「――わっ。部長」
部長が、私の顔を覗き込んでいた。
慌てて私は上半身を起こした。
ああ、昨日、部長の家に来たんだっけ……。
洗濯のいい香りのするタオルケットが身体にかけられていた。
あたまの下には、枕も。
「あっ、すみません。図々しくも泊まっちゃって」
「なんもなんも」
東雲部長はシャワーを浴びた後らしく、せっけんのいい香りをたたせていた。
茶色で、襟元だけが白いシャツに着替えていた。
「ああ、飲みすぎた……」
私はそう呟きながらタオルケットをたたんだ。
「具合悪い?」
「吐き気……頭痛……」
「じゃ、今日は休んでな。練習休んでいいから」
「だけど、迷惑かけるんじゃ……」
「部長が言ってるからいいの」
そう言って、ぽん、と私のあたまを叩いた。
――こころの中に、花が咲く。
「床で寝ると、肩凝るだろ。ロフトで寝てな」
「すみません……じきに、帰りますから」
「ああ、好きにしていいさ。ずっといてもいい」
「すみません」
んー……誰?
私、一人暮らしだから、起こしてくれる人なんていないはず――……。
ぱち。
私は目を開けた。
「――わっ。部長」
部長が、私の顔を覗き込んでいた。
慌てて私は上半身を起こした。
ああ、昨日、部長の家に来たんだっけ……。
洗濯のいい香りのするタオルケットが身体にかけられていた。
あたまの下には、枕も。
「あっ、すみません。図々しくも泊まっちゃって」
「なんもなんも」
東雲部長はシャワーを浴びた後らしく、せっけんのいい香りをたたせていた。
茶色で、襟元だけが白いシャツに着替えていた。
「ああ、飲みすぎた……」
私はそう呟きながらタオルケットをたたんだ。
「具合悪い?」
「吐き気……頭痛……」
「じゃ、今日は休んでな。練習休んでいいから」
「だけど、迷惑かけるんじゃ……」
「部長が言ってるからいいの」
そう言って、ぽん、と私のあたまを叩いた。
――こころの中に、花が咲く。
「床で寝ると、肩凝るだろ。ロフトで寝てな」
「すみません……じきに、帰りますから」
「ああ、好きにしていいさ。ずっといてもいい」
「すみません」