あたらしい世界
「あ、あれ?」
「おはようございます」
部長は、昨日の私のようにカーペットに直に眠っていた。
目が覚めて、一瞬、訳が解らなかったのだろう。
ご飯をつくって、丁度部屋に戻ったところで、部長は目覚めた。
「ああ、そっか。俺、昨日……」
「覚えてるんですか?」
「うん。記憶は、ある方」
そう言って、両手両足を伸ばして、大きく息を吐くと、勢いをつけて部長は起き上がった。
「なんか、迷惑かけたね」
「いえいえ。鬱憤が溜まってるんでしょう。発散しないと壊れますよ」
「――なんか、いい匂い」
部長は、キッチンの方を見遣って言った。
「さっき、買い物行ってきたんです。炊飯器もお借りしました」
「なんか、久しぶりな匂いだ」
「お味噌汁だけでもどうです? しじみです。お酒飲んだあとにはてきめんですよ」
「うん。ありがとう。いただくよ」
これが、私たちの朝――。
「おはようございます」
部長は、昨日の私のようにカーペットに直に眠っていた。
目が覚めて、一瞬、訳が解らなかったのだろう。
ご飯をつくって、丁度部屋に戻ったところで、部長は目覚めた。
「ああ、そっか。俺、昨日……」
「覚えてるんですか?」
「うん。記憶は、ある方」
そう言って、両手両足を伸ばして、大きく息を吐くと、勢いをつけて部長は起き上がった。
「なんか、迷惑かけたね」
「いえいえ。鬱憤が溜まってるんでしょう。発散しないと壊れますよ」
「――なんか、いい匂い」
部長は、キッチンの方を見遣って言った。
「さっき、買い物行ってきたんです。炊飯器もお借りしました」
「なんか、久しぶりな匂いだ」
「お味噌汁だけでもどうです? しじみです。お酒飲んだあとにはてきめんですよ」
「うん。ありがとう。いただくよ」
これが、私たちの朝――。