あたらしい世界
目鼻立ちも整っていて、甘いマスクをしている。


モテそうなんだけどな。性格も優しいし。


だけど、彼女がいる。中学の頃からずっとつきあっているらしい。


今は遠距離恋愛で愛を育んでいるみたいだ。


「聖二は、テストは終わったの?」


「うん。さっきの1コマので終わり」


にこっと笑い、ピースサインをつくる聖二。


「部室に行こうかと思ってたんだけど」


「私、お酒飲もうと思ってたんだけど」


「アホかっ」


「ふむ。朝酒か」


聖二には突っ込まれ、睦緒には頷かれ。


「睦緒も飲むつもりだったのか」


聖二は苦笑い。


「軽く、ビールでも飲みたいな」


「ああ、焼酎でもいいね」

と、睦緒は腕組みをして言った。


「コラコラッ、教育学部組!」


聖二が私と睦緒を指差して苦笑する。


「だけど、部会までたしかに時間ありすぎるな……」

聖二は白く細い腕に巻きつけている腕時計を見てつぶやいた。


「なんならウチおいでよ。お昼ごはんもおつまみも、つくってあげるよ」


と、私は提案した。
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