あたらしい世界
「もえぎ、セクハラだよ……」


「聖二の体なんて、全裸になってもひるまないわよ。なんだったら、一緒にお風呂に入ってみる?」


私の言葉に、聖二はぐっ……と言葉をのんだ。


あはは、面白いヤツ。


「ほら、もう時間だ。行こ」


と、睦緒。


そして私たちは学校へ戻った。


夕暮れがとてもキレイだった。


夏の夕暮れって、なんかワクワクする。


これから、夜がくる。


夏の夜って、外に出ているだけで楽しい。


他の季節とは、空気が違う。暖かさや匂いが違う。


部会が終わったら、飲み会もあるし。


自然と私は、スキップを踏んでしまう。


「なに? なにスキップしてんの?」


と、睦緒が同じようにスキップし始め、私の横に並んだ。


「子どもじゃあるまいし」

そう言いつつも、聖二もスキップ。


3人そろって、スキップ。

傍から見れば、確実に変なヤツらだ。


私は自らやっておきながら、笑ってしまった。


「――何やってんの、そこの3人。あははは」


と、後ろから声がした。
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