あたらしい世界
莉胡だった。
私たちと同じ学年で、私や睦緒と同じクラリネット。
長身でスレンダーボディ。
ちょっと天然が入っているけれども、しっかり者だ。
同じ学年で同じ木管楽器仲間だけあって、私たち4人は仲がいいんだ。
同じ学年だと、コントラバスに恒樹という小柄で音楽に凄く詳しい子がいるけれど、彼は金管楽器の先輩方と仲良くしてるみたいだ。
「莉胡は、今日試験なかったの?」
私はスキップをやめ、莉胡に尋ねた。
「うん。家からきたよ」
「実家かぁ。いいなぁ」
「ひとり暮らしの方が、縛られなくていいんじゃない?」
「実家だと、何もしないでご飯は出てくるし、お風呂は沸いてるし、いいじゃん」
「んー。それはそうかもね。でも、もえぎ料理上手だから困らないでしょ」
「でもやっぱり母の味が一番だよ」
私はそう言って、夕空に母の顔を浮かべた。
明日から夏休み。
実家に帰る時は、たくさん母の味を堪能してこよう。
私たちと同じ学年で、私や睦緒と同じクラリネット。
長身でスレンダーボディ。
ちょっと天然が入っているけれども、しっかり者だ。
同じ学年で同じ木管楽器仲間だけあって、私たち4人は仲がいいんだ。
同じ学年だと、コントラバスに恒樹という小柄で音楽に凄く詳しい子がいるけれど、彼は金管楽器の先輩方と仲良くしてるみたいだ。
「莉胡は、今日試験なかったの?」
私はスキップをやめ、莉胡に尋ねた。
「うん。家からきたよ」
「実家かぁ。いいなぁ」
「ひとり暮らしの方が、縛られなくていいんじゃない?」
「実家だと、何もしないでご飯は出てくるし、お風呂は沸いてるし、いいじゃん」
「んー。それはそうかもね。でも、もえぎ料理上手だから困らないでしょ」
「でもやっぱり母の味が一番だよ」
私はそう言って、夕空に母の顔を浮かべた。
明日から夏休み。
実家に帰る時は、たくさん母の味を堪能してこよう。