はちみつな彼の裏事情
私はただただ照れてしまった。
鈴木くんのこの仕草は多分、鈴木くんだから生かされるわけで。
本当に彼はすごいんだな、なんて考える自分もいた。
…可愛い!可愛い!
ずるいよ、そんな仕草。
「本当に怒ってないよ」
鈴木くんから本当にじっと見つめてくるから、私はあまりの恥ずかしさに目をそらしてしまった。
「なら良かった」
鈴木くんは嬉しそうに笑った。
屈託のない笑顔。こんなにも素敵に笑う人が他にいるのかな?
そんな風に思ってしまうほど彼の笑顔きっと人の心を惹きつける。それが彼の魅力なんだ。
鈴木くんは機嫌が良さそうに、鼻歌なんか歌いながら彼の席に座った。
頬杖をつきながらこちらを見てくる。
「早く隣座りなよ」
ニコニコ笑う彼の言葉に魔法をかけられたみたいに、私は言われた通りにすぐに自分の席についた。
…鈴木くんのこともっと知りたいな。
こんなことを思いながら。