はちみつな彼の裏事情
「桜田さん、先生がさっきから見てるよ」
私は、ぱっと顔をあげてみると
新学期だから一応笑顔を作っているけど
やっぱりイライラしている担任と目があった。
にっこり笑って私は切り抜ける。
どうやら私はいろいろと考えているうちにSHRが始まっていることに気づかなかったらしい。
クラスの視線が私に集中しているのが分かり、私は恥ずかしくなって顔が赤くなっていく。そのまま下を向いてやり過ごそうとしたけど、それでもまだ恥ずかしさは消えなかった。
本当に恥ずかしい。新学期なのにみんなに注目されて。鈴木くんが居なきゃもっと先生に注意されてたり怒られてたりしたんだろうけど、でも、
「…もう少し早くいってほしかったな…」
ついつい本音が出てしまった。
そして、私はポツリと言った後で後悔した…
鈴木くんの顔が曇ったからだ…
なんで私はこうなんだろう。