はちみつな彼の裏事情
〜…キーンコーンカーンコーン
チャイムが私たちの間を割ってはいるかのようになった。
「…ぷ、予鈴がなっちゃったね」
祐くんが意地悪な笑顔で続けて聞いてくる。
「残念?」
だいたいの意味は分かっていたけど、あえてわからないふりをする。
「何が?」
「意地張らなくていいよ、もぅ…柚希が可哀想だから、続きはまた今度ねっ」
祐くんが嬉しそうに言いながら、私と手をつなぐ。
「このまま教室まで帰ろっか」