はちみつな彼の裏事情

「あなたが柚希ちゃんだね?」



屋上に連れてこられて、女の子は怖いくらい優しい口調で私に聞いてくる。


「そうですけど…」

にっこりと笑って、女の子は電話をしだした。



「っあ、もしもし?
うん、うん。大丈夫大丈夫。居なかったし。
じゃあ屋上で待ってるねー」


そう言って電話を切ると、笑顔を向けてきた。
でもその笑顔は凍るように冷たいもので…
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