極妻真子17才、今日も銀ちゃんに溺愛されてます
車を運転してた男の人まで土下座してるし、やめてほしい。

頭を畳に擦りつけてるし。


この人は誰。


「若はこの12年間、お嬢を嫁さんにする為に頑張って来たんです。お嬢の成長を影ながら見守り、お嬢の誕生日には、必ずプレゼントを送っていました。」



嘘、毎年届いたプレゼントは父さんからじゃなかったの。


洋服、バックや靴、アクセサリーも安物なんかじゃなかったはず。


「お嬢が小学校で虐められた時、お嬢の担任を怒鳴りに行ってました。」


そう言えば急に虐められなくなった気がする。


銀ちゃんがそこまでしてくれてたなんて、全然知らなかった。


だけど、それとこれは問題が別だし。


「銀ちゃん、顔を上げてもう泣かないでよ。真子もずっと銀ちゃんが好きだった。銀ちゃんが迎えに来てくれるのをずっと待ってた。」


だから、もう泣かないで。


覚悟を決めるしかないの。


銀ちゃんのお嫁さんになれば、銀ちゃんが泣くのを止めるなら。


分かった。


銀ちゃんの奥さんになる道しかないと言うなら、頑張ってみよう。


ここで誰かが止めてくれたら良いのに。















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