命の贈り物
携帯を開いて時間を見る。
登校するまでまだ一時間はある。
携帯をパタンと閉じて鞄にしまう。
「ふぅ…。」
空を見上げる。
鳥が鳴いている。
「あ、今日から孝志は早いんだっけ。」
じゃあそろそろここ通るのかな…。
そんな気がして私は少し離れた死角のベンチに座った。
ここなら、孝志からは見えないかな。
孝志には、あまり心配かけたくない。
これ以上は…。
ドンッ
突然、鈍い音がした───
メニュー