命の贈り物
第一章 幼なじみ
「ちょっとまだー??」



私は思いっきり玄関先で文句を言う。



「うるせぇよ!なら先に行けよな!」



「だいたいねぇ!普通、女の子が支度に時間がかかるのは分かるけどさぁ…。何で私の方が早いのよ!」



「知らねぇよ!お前、女じゃねぇんだろ!?」



「何ですって!?」




「はいはい、二人ともいい加減に。遅刻するよ。」




半ば呆れ、慣れたように喧嘩の仲裁に入ったのは結城孝志。




支度に時間がかかってるのが榊原涼。




そして玄関先で文句を言ってる私は松崎美沙。



私たちは幼馴染みっていうやつで。




ずっと3人で一緒だった。




これからも、そうだと思ってた。
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