命の贈り物

「ありがとね。」



私は涼に言った。



「何が?」



「…別に。」



それから黙ったまま私たちは学校へ向かった。



「あ、ミサ!どこサボり行ってたのよ。」




昼休み



お弁当を食べながら咲は私に声をかけた。




「ちょっとそこまで。」




私は笑って答えた。




「まぁいいけどね。あぁそうだ、中間の結果配られたから取りに来いって言ってたよ。」




「えー、いらないよぉ…。」




「何?そんな悪いの?」




「まぁね。」




「気にしなくていいんじゃない?どうせ将来の役になんか立たないんだし。」




「うん。」


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