命の贈り物

第三章 崩壊した家庭

選挙の準備がある孝志は学校に残り、私と涼は一緒に帰った。



「ただいま。」



珍しく玄関に靴がある。




私はリビングに顔も出さず、部屋へ行こうとした。






「ミサ。」




するとリビングから私をあの人が呼んだ。




私は黙ってリビングに向かった。




リビングの扉を開ければあの女がいた。




たばこの匂いがする。




「ミサ、テストの結果返ってきたんだって？」




「…。」



私は黙ってた。




あの女は続けた。





「見せなさい。どうせ悪かったんでしょ？」



決めつけるようにあの女は言った。




私は結果を渡した。