命の贈り物
それから私が泣き止むまで孝志はずっと黙ってた。
黙って隣に座ってくれていた。
泣き止んだ私は、それからぽつり、ぽつりと話を始めた。
「あのね、ご飯が、冷たいの。」
毎日毎日冷えたご飯がテーブルにある。
ラップに包んであって置いてある。
「それからね、ご飯は誰も、作ってくれないの。」
いつも自分でやってる。
お茶だって人に煎れてもらったことなんて記憶にない。
「それから…。」
私は俯いた。
「いつも、一人なの…。」