命の贈り物

クラス発表で仲良しな友達と離れてしまった奈都子は落ち込んでいた。



「はぁ……。」




黒板に貼ってある座席表を見て自分の席につく。





前後左右もどうせ友達と離れてしまったし……なんて思って名前すら確認していない。





最悪……。このクラス、名簿見たところ知ってる人は多少いるけど全然話したことのないような人じゃない……。




負のオーラが出てることくらい自分でも分かる。




でも、今更、友達を作る気にもなれず別に負のオーラが出ていようと構わなかった。





「隣……よろしくね。」




そう言って柔らかく微笑んだのがかなえだった。





「……よろしく。」





とりあえず返事する奈都子。




あんな態度の自分に嫌がらず話しかけてき続けたのはかなえだけだろう。





かなえは、優しかった。



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