歌織物~百人一首をお題にした詩集
いにしへの 奈良の都の 八重桜
けふ九重に にほひぬるかな
伊勢大輔(61番)
季節的にも春が来て
教室にもあなたという花が咲いた
桜咲くにぎやかさが
室内に満ちていく
あなたの声が蒔かれるごとに
教室に響く春の訪れ
あなたが舞うごとに
もたらす花の吹雪
あなたが持ち込んだ春で
わたしの胸がいっぱいに香る
瞳がかすんで、あなたの姿がおぼろげになる
泣き出しちゃいそうなくらいの幸せを
このときはじめて味わったの