愛羅武勇×総長様Ⅰ
「……龍泉…?」
―キーンコーンカーンコーン…
「あーあ……遅刻だ……」
中原美憂。高校2年。
今日はうっかり寝坊。
バスに乗り遅れ、遅刻。
遅刻したからと言って、走ろうとは思わない。今更って感じだからね。
少しだけ背伸びをして、門の上を確認してみるが、越えれそうもない。ここの学校、門が無駄に高いから。
「んー…どうしよ?」
1人で考え、悩んでいると、遠くからバイクのエンジン音が聞こえてくきた。
朝っぱらから賑やかな人達もいるもんだね、まるで……
「暴走族みたい…って……有り得ないか…」
まだ完全に起きていないあたしの脳は、バカな事を考えるもんだ。
考えることを止めたあたしは、とりあえず門を無理矢理引っ張ってみた。
「開いてよもう!!」
後ろから近づいてきていたバイクに気付かずに…
「…………おい」
「先生のバーカ!なんで門閉めるのー!」
「チッ………」
…………あれ?
今舌打ちが聞こえた?
「てめぇ…耳腐ってんのか。」
うわー………
大変だわ。…オレンジに金にピンクメッシュ…
茶色も沢山。カラフルすぎて目が痛い。
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