愛羅武勇×総長様Ⅰ

男の人は怖い。

今日1日で、男の人が嫌いになった。

今は"怖い"という感情しか頭にない。


「……いや……やめ…て…!…」

「そそるねぇ。ますます虐めたくなる。」

気持ち悪い。

「触らな、いで……」

大ちゃんが貸してくれた学ランを脱がされる。

手を縛られているから、抵抗なんて出来るわけがない。

涙が溢れて、視界が歪む。

そんなのお構いなしに、服を脱がされていく。もう着ているのはカッターシャツとスカートだけ。

大ちゃんを見ると、さっきよりも傷だらけで、カッターシャツには血がついてる。


「大、ちゃん…?」

なんで血がついてるの?

なんであんなに傷だらけなの?

あたしのせいか…

ごめんね、大ちゃん


―ブチブチブチッ!

カッターシャツのボタンを引きちぎられた。

もう、ダメかな…?



「ご、めんな…さい…っ」

そう呟いた時


―バキッ!!


あたしに跨っていた男の顔に、誰かの足が蹴りをいれた。


「美憂!?」

「っ遼…?…っ」

「おう、ごめん、遅くなって……」

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