愛羅武勇×総長様Ⅰ
―ガチャ…
ドアが開いた途端に表情をもとに戻す。
笑顔のお母さんが大きなカバンを持って出てきた。笑った顔が似てるわ。
「はい、よろしくね。」
「あ、はい!ありがとうござます!」
お辞儀をして、自転車にまたがる。
「トマトと玉ねぎ、ありがとね!」
「あ、いえ!」
能天気なとこは美憂に似てるかも。
さすが親子。
「じゃあ、しつれいします!」
笑顔で手を振るお母さんに、俺もとりあえず手を振り返して。
「寒っ!」
「俺も寒ーい!」
「お前ズボンだからいいだろ。俺こんなに短いスカートだぜ!?」
「どんまーい。」
うぜぇ。お前が選んだ服だろ!
寒い中、美憂の着替えを届けるために大智の家へ向かった。